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帯状疱疹のはなし

3人に1人は発症すると言われている帯状疱疹。10年前よりは増えてきています。特にここ数年は子育て世代でかかる人が増加しています。

 

帯状疱疹とは?
水ぼうそうを発症すると、症状が消失した後もウイルスは生涯にわたって体内に潜伏します。元気な時は大丈夫なのですが、ストレスや疲れ、免疫機能の低下などに伴い体内に潜んでいたウイルスが再活性化すると、帯状疱疹を発症します。
つまり水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。

 

帯状疱疹が増加した理由
2014年から1~3歳の子供の水ぼうそうワクチンが定期接種されるようになり、水ぼうそうにかかる子供が激減したため、子供を介してウイルスを取り込む機会が少なくなり子育て世代の帯状疱疹が増えています。

 

一度獲得した免疫は生涯有効ではなく、年齢とともに低下していきます。以前は子供が水ぼうそうにかかるため再度免疫力が強化されていましたが、現在はそうではないので免疫が下がったままになります。

 

帯状疱疹神経痛
帯状疱疹にかかって発疹などが消失しても痛みが続くことがあります。それを帯状疱疹後神経痛といいます。特に顔に出ると顔面神経麻痺、視力障害、めまいなどが合併することがあるので注意が必要です。

 

帯状疱疹ワクチン 
帯状疱疹はワクチンで予防できます。ワクチンは2種類あります。

 

生ワクチン 7,500円

水ぼうそうのウイルスを弱毒化したもの。
副反応は少ないが予防効果は60%くらいで効果持続は数年程度。

 

不活化ワクチン 22,000×2=44,000円

水ぼうそうの感染能力を失わせたもの。
発熱、頭痛などの副反応はあるが予防効果は10年たっても80%以上。
2か月の間隔を空けて2回接種が必要。

2024年01月29日
肩こりと理学療法

ブログが開店休業状態なので今年から医療関係を中心に書くことにしました。
できるだけ続けていく予定なので、時々見に来ていただけたら嬉しいです。
今回は肩こりと理学療法というお話をします。

肩こりは僧帽筋という筋を中心に頚部~肩甲帯周囲にかけての筋群に出現します。
症状は首筋や肩甲帯周辺がこわばって痛みを伴います。また頭重感や頭痛、眼精疲労を引き起こすこともあります。

なぜ肩こりが起こるのでしょうか?
筋肉は緊張による過剰な収縮が持続した状態や長時間伸張された状態になると部分的に血流不全を起こし筋繊維の滑走がスムーズに行われなくなります。そしてその部分が「凝り」と言われ、筋肉の収縮や弛緩の妨げとなり疼痛を引き起こします。

 

対策
(1) 同じ姿勢で長時間過ごさない
(2) 筋肉をほぐすような軽い体操や運動を行う
(3) 凝ったところだけではなく全身を整える
(4) 温熱や体を温める食事摂取、漢方薬など
(5) 客観的自分の姿勢や生活を見て修正する
(6) 筋肉はもみほぐすのではなく、ゆるめる

 

理学療法
理学療法では頸椎の前弯を取り戻すために、頸椎だけでなく土台である骨盤帯から調整をしていきます。
① 骨盤帯のねじれを調節します。
② 骨盤が起き上がってきたら腰椎の湾曲を誘導します。
③ ②と連動させるように胸腰椎移行部~下部腰椎を骨盤に対して良好な位置まで誘導します。
④ 上部~中部胸椎の後方への可動性を引き出します。
⑤ 胸椎から頸椎へとバランスを保たせながら頸椎の湾曲を引き出していきます。

① ~⑤の過程で周囲の筋群が過緊張状態にならないよう調節します。

 

当院では肩こりに対し漢方薬と理学療法をメインに治療を行っています。

 

院長 畑中

2024年01月04日